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スクールソーシャルワーク よくある質問(Q&A)
1.スクールソーシャルワーカーになるためには?
スクールソーシャルワーカーになるための具体的な方法があるわけではありません。現時点(2011年)では、自治体の教育委員会が個別に公募する例が多いです。他に私立学校でも採用しているところがありますが、この場合は公募ではなく,その学校に関係のある人が採用されるケースが一般的です。他には、個人や団体に人選を依頼される場合もあります。
応募の資格として、社会福祉士か精神保健福祉士が求められることが多くなってきています。教職経験者が雇用されている例も少なくありません。
2.日本の養成機関は?
ソーシャルワーカーの養成機関である大学や専門学校の一部にスクールソーシャルワーク課程を設置しているところがあり、そこで養成教育を行っています。ただし、現段階ではその課程を修了したからといって採用されるという保証があるわけではありません。
3.アメリカでの養成は?
アメリカでも、スクールソーシャルワーカーの養成に焦点を当てている教育機関はあまりありません。一般的には、ソーシャルワークの大学院を卒業することが採用の条件となっています。
4.スクールカウンセラーとの違いは?
カウンセラーは、カウンセリングという方法によって問題解決を図ります。これに対してソーシャルワーカーは、より多様な方法をとります。いわゆる心理カウンセリングでは、問題は個人の内面=心理にあると考え、心理的な葛藤を治療行為によって解きほぐそうとするわけですが、ソーシャルワークでは問題は、個人と環境の不適合と考えます。そこで問題解決に際しては、個人と環境の双方を視野に入れ、状況に応じて個人をエンパワーしたり、環境の改善に力点を置いたりします。個人と環境の両者に働きかけるわけですから、それらの間にあって関係調整や仲介・連携・代弁=権利擁護などの機能が重要となってきます。また、個人のニーズに応える資源がない場合は、資源を創り出すという動きもします。このように活動の幅が広いのは、個人と環境の相互影響に注目する(=エコロジカルな視点)からです。
5.日本でなぜ導入されなかったのか?
アメリカでは100年に及ぶ歴史を有し、他の多くの国々で導入されているのにもかかわらず、日本では2008年まで全国的な導入がなされなかったのは、次のようなことが考えられます。ソーシャルワークと学校は管轄する省庁が異なるという点です。ソーシャルワークを管轄するのは厚生労働省、学校はいうまでもなく文部科学省です。これら二つの省庁にまたがったアプローチであるスクールソーシャルワークは、いずれの省庁からも着目されにくかったのだと思われます。学校の問題に関しては、文部科学省は専横的に対応してきましたし、福祉の分野では要保護児童や、障害あるいは行動上の問題を抱えた子どもたちに対する施設収容型のサービスを実施してきたため、学校が福祉サービスの対象として位置づけてこなかったのだと思われます。
6.協会でワーカー派遣していますか?
協会ではワーカーを派遣していません。派遣を要請するようなニーズはありませんし、協会そのものがワーカーを派遣することを意図して設立されたものでもありません。将来の状況によっては、協会で派遣するようなこともありうるでしょうが、そのためにはスクールソーシャルワークの認知度と一定数の会員を確保することが課題になるでしょう。
7.会員になるために必要な条件はありますか?
特にありません。本協会は専門家集団のためだけの組織とならないよう心がけています。ややもすると、専門家と非専門家との間には壁があり、相互の交流が遮断されている傾向があります。そのことは結果的に、専門家がニーズを抱えている人たちとの距離を生じさせることにつながっています。子どもたちや家族との関係を近いものに保つ上でも、専門家だけではなくスクールソーシャルワークに関心がある人は誰でも参加できる道を開いておくことは、サービスを利用する人たちとのズレを生じさせないためにとても大切なことだと考えています。
8.スクールソーシャルワーカーになるために必要なことは?
スクールソーシャルワーカーになるためには、ソーシャルワーカーとしての価値観や倫理観などを保持することが大切だと考えます。専門家の言動は非常に大きな影響力を有するものですから、それが決してマイナスの方向に作用することがないように絶えず意識することが求められます。相手に対する敬意や誠実な態度が必要なこととしてあげられます。さらに、個人と環境との間にあって活動するという特性を考えたときには、幅広い視野と行動力が求められるでしょう。
9.日本での今後の展望は?
2008年に文部科学省が「スクールソーシャルワーカー活用事業」を導入したことは、スクールソーシャルワークに対する認知度を大きく高めましたが、基本的な理念や活動の内容は統一されておらず、ワーカーの力量にも大きな差があります。したがって、今後はスクールソーシャルワーカーの活動の質を高めることが主要な課題となってきます。他にも課題はいくつかありますが、無縁社会といわれるほど人と人とのつながりが希薄な社会にあっては、学校を基盤として支え合いのネットワーク構築に向けて活動するスクールソーシャルワーカーの必要性は、ますます高まっていくものと思われます。
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