SSWAJの活動
|
メッセージ
|
研究会・勉強会
|
NPO法人約款
|
問い合わせ
ホーム
>
目 次
>
SSWAJの活動
>
メッセージ
> これを危機とするか、好機とするか
緊急メッセージ
「これを危機とするか、好機とするか」
日本スクールソーシャルワーク協会会長
山下英三郎
昨年暮れから新春早々にかけて、スクールソーシャルワーク(以下、SSW)に関心を抱く者にとっては激震が襲ったといっていいようなビッグニュースがありました。そのために、多くのSSW関係者が揺さぶられているといっていいでしょう。激震とは、すでにご承知の通り文部科学省が2008年度に予算15億円を計上し、全国141ヶ所にスクールソーシャルワーカー(以下、SSWr.)を配置する予定であるという報道です。
このニュースは、1980年代の後半にスクールソーシャルワーク研究会を立ち上げ、その後1998年に現在の日本スクールソーシャルワーク協会へとつなげてきた私たちにとっては、感慨深いものがあります。今でこそ、学会や全国各地に協会や研究会が存在するが、80年代から90年代にかけては本当に孤立無援で、ただひたすらSSWの可能性を信じながら、少数の者たちで灯を点し続けてきたといえます。そういった意味では、今回のニュースは喜ばしいことだと言ってもいいのかもしれません。
しかし、単純に嬉しがってもいられない気持ちが一方ではあります。それは、141地域にSSWr.を配置する場合、誰がワーカーとしてどのような活動をするのか分からないという不安があるからです。現在のSSWを取り巻く状況を考えると、各都道府県に3名ずつ配置できるほどの人材はいないのが現実です。となると、SSWに関する知識がまったくない者が、理念や業務内容もわからないままワーカーとして活動をするケースが、多々生じることが予想されます。
子どもをサポートするという点においては、専門家が必ずしもボランティアなどよりもいいサポートをできるとは限りませんが、もっとも心配されるのはSSWの理念や視点とはまったく別の考え方にもとづいて活動し、最悪の場合は子どもたちにとって不利益となるような不適切な関わりをするワーカーもどきが出てくることです。
そうなった場合は、協会が大切にしてきた“子どもの声に耳を傾け”、彼・彼女の最善の利益を考慮するといった方針はどこかへ吹き飛ばされてしまい、SSWr.という存在そのものに対する評価が著しく悪くなってしまうでしょう。さして長くもない歩みではありますが、焦らず急がずじっくりとSSWの考え方を広め、それが浸透したところで導入を図ることが最良策だと考えながら私たちは努力してきました。しかしそれも、たとえ僅かであっても不適切な活動があれば、水泡に帰してしまう怖れがあります。ゆえに、この度の振動には危機的な状況を招く要素を孕んでといえます。 しかしながら、一度傾いた流れを逆流させることも、押しとどめることもできはしません。また、大局的な見地に立ったときにそうすることが得策とは考えらません。私たちにできることは、現在の潮流を危機の方向へ向かわないように見守り、必要に応じて具体的な行動をすることだと思います。それだけに留まらず、SSWにとって、ということはさまざまな困難に直面している子どもたちとその家族、さらに学校関係者にとっても、導入したことがよかったと受け取られるようなシステムを、作り上げるための好機として活かしていくことが求められると思います。
全国各地に散在する協会の会員のみならず、SSWに関心を抱いている人たち、また子どもたちのよりよい生活の実現を願う人たちが協力して、SSWを育て上げていかなくてはと思わないではいられません。この機会を好機として生かすために、各地の取り組みに関与し、望ましいモデル構築のための協働作業に参加されるよう呼びかける次第です。
(2008年1月28日)
SSWAJの活動
|
メッセージ
|
研究会・勉強会
|
NPO法人約款
|
問い合わせ
Copyright © SSWAJ All Rights Reserved. /